国際経営開発研究所(IMD)がMoonを教材として発表したケーススタディ「Moon Creative Lab: Mitsui's venture studio」が、欧州経営開発財団(EFMD)が運営する「2024 EFMD Case Writing Competition」の受賞作に選ばれました。
今回受賞した部門は「Continuous Improvement: the Journey to Excellence(継続的改善:卓越性への道のり)」で、ケーススタディはMoonの設立までの経緯と初期の歩みを深く掘り下げたものです。
今回の受賞は、Moonが伝統的に成功を収めてきたグローバル企業内でイノベーションを推進する独自のアプローチについて触れられており、その企業イノベーションと変革の物語が持つ卓越性が、国際的に評価されたことを示します。
Moon Creative Labは、「つなぐ」から「つくる」をビジョンに掲げ、シリコンバレーと東京を拠点として三井物産の新規事業創出するプラットフォームとして設立されました。以来、Moonは革新的な起業家や創業者に刺激を与え、彼らが創造的な潜在能力を開花させて、世界に大きな影響を与えるビジネスを創造できるよう支援を続けています。
伝統的な日本の企業理念や総合商社と対照的なMoonは、東京の新興スタートアップエコシステムだけでなく、将来有望な起業家やビジネスを学ぶ学生たちにとって、灯台のような存在になれるよう志を持って活動を続けてきました。
横山CEOは内発的なイノベーションと三井物産の国際的な人材の創造的な潜在能力が、何か新しい収益性の高いものを生み出す可能性があることに気づきました。Moonにおける彼のビジョンは、急速に変化するビジネス環境の中で、人、ビジネス、文化を変革するための挑戦と革新の必要性を強調し、創造性と新しいベンチャーを育むグローバルなハブとなることでした。
IMDが公開したケーススタディの著者たちは、歴史があり成功を収めている企業内でイノベーションを推進する上での課題や、Moonが急進的な新しいアイデアを開発することと親会社の期待や構造に合わせることの間で、いかにバランスを取り続けているかを探っており、Moonがどのようにして新しいビジネスベンチャーを発掘・育成し、起業家精神に富んだ人材を開発し、創造性、デザイン思考、そして新しいイノベーションの方法を重んじる文化を育んでいるかについて、深く洞察を行っています。
伝統的な企業では異例の環境であるMoonの取り組みと哲学は、創業者たちが経験するあらゆる成功や試練の共有が学びの機会として見なされるという点で、新鮮な視点を提供しています。
「Moon Creative Lab: Mitsui's venture studio」は、洞察に満ちた分析と説得力のあるストーリーテリングの模範的なケーススタディであり、起業家や創業者だけでなく、既存の企業にとっても、絶え間なく変化する世界に対応するためにイノベーションと機敏性を受け入れる重要性を強調した教材となっています。
この思慮深く示唆に富むケーススタディを作成されたIMDおよび著者のみなさまに心から感謝を申し上げます。
Share on