2023/03/23
Moon Mediaは、Moon Creative Lab(以下、Moon)が、創造性や起業家精神に溢れる日本各地の人や場所にまつわるストーリーを紹介するため、2022年の夏に発足したメディアです。ここでは、Moon Media初のショートフィルム「Kamiyama: The Little Town With Big Ideas」の公開を記念して、MoonのChief Creative Officerであるマイク・ペンに、Moon Mediaのビジョンや今後の展開について話を聞きました。
それがほんの数分間だったとしても、マイク・ペンに旅先での出来事や出会った人々について尋ねれば、きっとその鮮明なストーリーテリングに驚くでしょう。まるで、自分も彼と一緒にその場にいたかのように錯覚するほど、記憶を共有することができるからです。Moonの映像によるストーリーテリングには、そんな彼の存在が必要不可欠でした。
Moonが「Moon Media」を立ち上げたきっかけは?
マイク:Moonは2つの目標を掲げています。1つは、三井物産株式会社の新ビジネスの創出に貢献すること、2つ目は、活気と刺激に満ちた環境の中でチームに力を与えることです。この両立を実現するために、ストーリーテリングは重要な役割を担ってきました。
私は、MoonのCEO・横山 賀一や、CMO・メアリー・アン・ガロと話すなかで、日本に存在する、創造性や起業家精神に溢れた人々に関する刺激的なストーリーをもっと広めたいという思うようになりました。素晴らしい人々の取り組みを、より美しく説得力のある形で共有できれば、インスピレーションに溢れた刺激的なものが生まれ、その恩恵を私たち自身も含めた全員で享受できるはずだと感じました。インスピレーションを得れば得るほど、私たちもビジネス創出の成功率を上げ、Moonに関わるすべての人の前進を後押しすることができます。
これらのストーリーは、三井物産の枠を超え、国内外を問わず、より多くの人々に感動を与える可能性も秘めています。私たちは、この可能性を探るためにMoon Mediaを発足しました。
Moon Mediaの最初のテーマに「神山町」が選ばれたのはなぜ?
私の親しい日本人の友人たちが、神山町を訪れ素晴らしい写真や体験について投稿しているのを目にしました。私にとっては、はじめて知る場所だったので、友人全員にメッセージを送りどんなことを経験したのか色々聞いてみました。誰もが同じように口にしていたのは、この町が実現しようとしていることについてです。それはつまり、高齢化という深刻な問題に対して、創造性と起業家精神をもっていかに立ち向かっているかということ。その姿にどれほど刺激を受けたのかを彼らは教えてくれました。私は、そのストーリーをもっと多くの人に伝えなければと思いました。同じ課題に直面している国や都市、町は数多く存在します。神山町のストーリーは、新たに会話が生まれるきっかけをつくり、私たちに何ができるのかなどについて新しいアイデアをもたらしてくれるのではないか?そう考えたときに、神山町はMoon Mediaが最初に取り扱うストーリーとして完璧なテーマでした。
今後、Moon Mediaではどのようなストーリーを紹介していきたいと考えていますか?
Moon Mediaのストーリーは、日本に存在する創造性と起業家精神を兼ね合わせた人々や場所を紹介することに焦点を当てるべきだと考えています。私たちは、下記のような自問自答を繰り返しています。
この題材は、日本の人々の心に響くのか?
ステレオタイプではないか?
日本文化の価値観を反映した要素はあるか?斬新かつ革新的か?
日本を前進させるためのアイデア、視点、哲学はあるか?
既成概念にとらわれずに新しいものを生み出しているか?
斬新かつ革新的か?
何から、どこから、誰からインスピレーションを受けて、この新しいコンセプトは生まれたのか?
そのテーマは「0→1」での立ち上げか?
起業家精神はあるか?
リスクや失敗の可能性は高かったか?
共有する価値のある学びはあったか?
ショートフィルムの制作にあたって、魅力的なストーリーをつくるために欠かせなかったことは何ですか?
優れたノンフィクションのストーリーテリングがそうであるように、私たちの目標は神山町の真の姿を描くことでした。つまり、見たもの、聞いたもの、感じたもののエッセンスを、音と映像を編集することでそのままパッケージできるかということです。数日間かけて行った撮影を10~15分にまとめ、明確で説得力のあるストーリーにするにはどうしたらいいのかを考えました。ありがたいことに、私たちのチームには魔法使いのような素晴らしい撮影・編集スタッフがいます。
私たちは、神山町で6日間かけて撮影した10時間にも及ぶ映像を、約82時間かけて編集し、14分間の作品に仕上げました。
これからMoon Mediaにはどのように進化してほしいですか?
デザイナーとして、美しいものをつくり、鑑賞する訓練を積んできたので、これからも一つひとつ丁寧に美しい作品をつくっていきたいです。私にとって美しさは、Moon Mediaが行うストーリーテリングの一面に過ぎません。私たちの作品が人々の会話をより活発で豊かなものにし、新しい何かを考え、始めるきっかけになってほしいと願っています。映像で見た内容ををそのまま真似するのではなく、何かをするためのヒントやアイデアになればいいと思っています。
さらに、各作品の一部として、私たち全員が実際に何か行動を起こしてみようと思える、会話のきっかけになるような質問リストの作成も考えています。今後にもぜひご期待ください!
Moon Mediaの次の作品発表はいつ頃を予定していますか?
すべての 「はじめて」がそうであるように、「完璧」に仕上げることにも大きなプレッシャーがあリます。最初の作品では、創造性と起業家精神に基づき、考えすぎずにただ「やる」ことを心がけました。 これから数ヶ月間、多くの人に作品を観てもらい、感想やフィードバックを集めたいと思います。
ぜひ感想を moonmedia@mooncreativelab.com まで送ってください!
現在、2作目を撮影中で、4月に編集作業を開始する予定です。発表は、2023年5月上旬を予定しています。ご期待ください。
こちらから、ぜひショートフィルム本編をご覧ください。
https://www.kamiyama.mooncreativelab.com/
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マイクおよびMoon Mediaチームへのお問い合わせはmoonmedia@mooncreativelab.com までお寄せください。
Moon Mediaは、三井物産株式会社の新ビジネス創出に命を吹き込むベンチャースタジオ、Moon Creative Lab Inc.の一部門です。
Moon Mediaは、日本に存在する創造性と起業家精神を兼ね合わせた刺激的な人々や場所を紹介するために発足しました。インスピレーションに満ちた場所が日本中にたくさんあることは間違いありませんが、それを見つけるのはときに難しく、現地へのアクセスも困難な場合があります。私たちの使命は、こうした宝石のような人や場所を発見し、人々が創造的な魂を養い、インスピレーションをイノベーションへと変えられるようにすることです。
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