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Moonへようこそ!

2022/07/07

暮らし 仕事 遊びを変える
未来の事業のあり方を考える

Moon Creative Lab Palo Alto Studio

1980年代のアメリカには、日本からやって来たイノベーションが溢れていました。ソニーのウォークマン、学校で使うカシオの電卓など、「Made in Japan」という言葉は、品質とイノベーションを直接的に意味していました。

今でも日本は、出生率を改善させるために、AIを使った婚活サービスを導入したり、 老人ホームやオフィスでロボットアシスタントを導入したりしています。

テクノロジー企業や製造企業では、イノベーションが起き続けているのかもしれません。日本最古の「総合商社」も、より革新的な未来に向け、舵を切る必要があるのではないでしょうか。

シリコンバレーと東京を融合させる 

スタートアップ創出の際に、日本独特の垂直統合型大手商社である「総合商社」 を思い浮かべる人は少ないでしょう。

総合商社は、主に物流、財務、投資先企業のリスクマネジメントを行うグローバルなネットワークで知られていますが、1970年代にメーカーが総合商社を「中間業者」として排除するようになり、常にビジネスモデルへの圧力にさらされてきました。

デジタル化の時代において、総合商社などの大手コングロマリット企業は、新たな価値とビジネスチャンスを生み出すための方法を模索しています。

三井物産は日本最大級の総合商社であり、世界中に133のオフィスを所有し、507社のグローバルネットワークを展開しています。このグローバルネットワークは、世界65カ国に広がり、約4万5000人の従業員を雇用しています。

三井物産の原動力は投資と貿易です。そのため、Moon Creative Lab(以下、Moon)が創設されるまで、三井物産がゼロイチのビジネスを創り上げていることに関しては、あまりよく知られていませんでした。

Moonは、三井物産が「つなぐ 」から 「つくる 」をビジョンに掲げ、2018年に設立されました。 三井物産が何十年にもわたって大規模プロジェクトへの大規模投資を通じて「つなぐ」を行ってきたことを考えると、これは大胆なビジョンです。
そして、その輝かしい歴史には、長い時間をかけて築き上げられた考え方や仕事の仕方が存在します。Moonがベンチャースタジオとして成功するためには、価値観、考え方、行動様式、さらには立地条件も、三井物産とは異なる存在である必要がありました。

シリコンバレーの持つ環境やリソースと三井物産が持つグローバルなネットワークを、Moonがうまく融合させることができたら……。これは、とても刺激的で壮大な旅のはじまりなのです。

デザイン テクノロジー ビジネスを掛け合わせる

東京とパロアルトにスタジオを持つMoonは、プロダクトマネージャー、エンジニア、デザイナー、マーケターなど、ユニークな才能を持った人材を集め、三井物産のグローバル従業員4万5000人の起業家精神を解放するために力を合わせています。

Moonは、「Human-Centered(人間中心)」の考え方をもとにしたアプローチによって、ユーザーの潜在ニーズを見出し、プロトタイプ・MVPの迅速な構築や、市場への投入を支援します。また、リスクの取り方、重要なKPIの策定、チームの作り方、製品ロードマップの作り方など、起業家精神の基礎を学ぶための支援も行っています。 

各産業・地域で新しいビジネスを生みだす  

あまり使われていないカフェを、新しい方法で作業スペースとして提供する「Suup」や、がんの早期発見に変化をもたらそうとしている「Preferred Medicine」など、Moonは世界中のさまざまな業界で新しいベンチャーを育成しています。

また、 Moon Originalという独自のビジネスにも取り組んでいます。ファッション業界を革新する可能性を持つ、環境に優しい新しい3Dプリントファブリック(織物)の開発もその一つ。イスラエルのテルアビブを拠点とする起業家兼ファッションデザイナーのダニット・ペレグと提携して設立しました。

そのほかにも、各業界で新たなビジネスの創出を目指す数多くの三井物産の事業本部と連携しています。たとえば「e-dash」は、エネルギー消費量、エネルギーコスト、GHG排出量を可視化するウェブサービスを提供し、企業が持続可能なエネルギー調達と管理を行えるよう支援しています。

Moonと三井物産が未来を創る

近年、シリコンバレーのスタートアップ企業は脚光を浴び続けていました。今の日本は80年代のイノベーション全盛期のときのようには認識されていないかもしれません。

私たちはこれから、Moonのベンチャーや三井物産との取り組みについて、積極的に発信をしていきたいと思っています。これからの一歩一歩をみなさまと共有できることを楽しみにしています。 
 

文/メアリー・アン・ギャロ
Chief Marketing Officer
maryann@mooncreativelab.com

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