Moon Creative Labは、パロアルトスタジオにスタンフォード大学の学生団体「FashionX」を招き、3Dプリントファッションの持続可能性について議論を行いました。FashionXは、Pre-professional student(将来のキャリアのために特定のスキルや経験を積んでいる学生)で構成される団体で、ファッション産業におけるデザインのイノベーションに焦点を当てています。
長い間ファッション業界は材料の大量廃棄問題に悩まされてきました。Moonでシニアプロダクトデベロッパーを務め、3Dプリントファッション事業「Variloom」の開発の携わるラヴェット・アップルトン(Lovette Appleton)は、使用される素材の代替がいかに急務であるかについてコメントし、このミッションが国連の掲げたSDGs17の目標のうち「12.つくる責任、つかう責任」をいかに体現しているかを強調しました。
学生とのディスカッションで注目されたのは、3Dプリンティングが従来の製造とファッションのサプライチェーンを破壊し、その未来を根本的に変える可能性についてです。衣類の製造は、材料の裁断が必要なため、端切れや未使用の残骸が残ります。対して3Dプリンティングは、レイヤーごとに衣服やアクセサリーを正確に構築することができるため、必要な分の材料だけで製造が可能です。また、3Dプリンターで使用される素材は、生産過程の廃棄物使用量を削減するだけでなく繰り返し使用できるため、リデュース・リユース・リサイクルの3Rを実現しています。
Moon Creative Lab発の3Dプリントを中心としたファッション事業「Variloom」は、完全にリサイクル可能で柔らかく着用可能な生地を作り出す、新しい3Dプリンター素材を発明し、ファッション業界を変革しようとしています。私たちは、3Dプリントファッションの拡張性、素材の革新性、デザインにおける可能性などについて学生と交流しながら胸を躍らせていました。学術界と産業界が、持続可能なファッションの先駆者としてビジョンを共有した素晴らしい機会だったと言えます。
「FashionX」を主導するスタンフォード大の学生たちは、デザインとイノベーションにおける未来のリーダーであり、ファッションにおける産業廃棄物削減のような複雑な課題解決に新鮮な視点をもたらしてくれます。今回の議論は、持続可能性を目的としたイノベーションを推進するMoon Creative Labのミッションに合致したものであり、資源を意識した世界でファッションがどう進化するのかを再考するための、刺激的な道を切り拓くものでした。
Variloomの詳細は、公式ホームページ「variloom.com」にてご覧ください。
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