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ハイテクプロダクトを素早く仮説検証する「ローファイ・プロトタイプ」とは?|GORIL

2022/12/08

正しい英語の発音を身につけることに特化した日本人向けのハイテクなデジタルプロダクト開発に取り組む「GORIL」。ここでは、ローファイ(低忠実度)プロトタイプを使用してユーザーのインサイトを得た具体例や、テストを行う際の重要な考え方「Experiment Fast(とにかく早く・とにかく試す)」について解説します。


プロジェクトからの学び 

  1. プロダクトの方向性を明確にするために早く潜在顧客から話を聞く
  2. プロトタイプを試し、新しいインサイトを引き出して素早く仮説を検証する
  3. 限られたリソースで、とにかく早く試せる方法を探る

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世界共通語とも言われる「英語」 一体どれくらいの人が自信を持っている?

多様な文化的背景を持つ環境でコミュニケーションに英語は欠かせません。

Moon Creative Lab(以下、Moon)がサポートするベンチャー「GORIL」は、正しい英語の発音を身につけることに特化したデジタルプロダクト開発に取り組んでいます。目指しているのは、日本人が自信をもって英語を話し、より自由な生き方や働き方を手に入れ、さらにグローバルに活躍できるようサポートをすることです。

Moonは日本企業によって設立された会社ですが、スタジオ全体で最も一般的に使用されている言語は英語です。

世界中から集まったメンバーとコミュニケーションを取るために母国語でない言語で話すには勇気がいりますが、国籍などのバックグラウンドが違うメンバーとチームワークを発揮するためには、英語が仕事をする上で最も重要なスキルになると言っても過言ではありません。  

ビジネスの現場でも、ますます英語が必要な場面は増えています。しかし、英会話ができる人は多くとも、どれほど英語で意見を共有できるかや、自分の英語に自信がある人がどれだけいるのかは定かではありません。

英語の習得は決して簡単ではなく、新たな言語を学ぶには語彙や文法だけでなく、文化、文脈、慣用句、よく使われる表現、正しい発音などを習得する必要があります。

そこで、私たちは「どうすれば正しい英語の発音を身につけられるツールを開発できるだろうか」という問いに焦点を定め、調査を始めることにしました。

1.プロダクトの方向性を明確にするためにできるだけ早く潜在顧客から話を聞く 

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「GORIL」は、英語の発音を身につけることに特化した今までにないプロダクトを開発しようと全力を尽くしてきました。

まずは、製品コンセプトの開発段階で、できるだけ多くの潜在顧客にインタビューを行いました。この時点で、発音の練習にリアルタイムのフィードバックが重要であることが明らかになりました。

通常、リアルタイムのフィードバックはマンツーマンレッスンからしか得られず手間がかかります。しかし、できるだけ多くのユーザーをサポートするためには、もっと効率的でなければなりません。

つまり、最大のポイントはなんだったのか。

私たちのプロダクトは、これまでマンツーマンレッスンからしか得られなかったリアルタイムのフィードバックを技術の力で効率的に提供しなければなりませんでした。

2.プロトタイプを試し、新しいインサイトを引き出して、素早く仮説を検証する

Moonの究極の目的は、ユーザーの声に耳を傾け、ニーズに合わせた解決策を提供することです。そのプロセスを最適化して、アイデアを素早く検証するためには、プロトタイプを素早く構築することが欠かせません。

プロトタイプは、私たちが信じるビジョンとストーリーを形にしたものです。ユーザーに直接試してもらい、そのフィードバックを収集することで、潜在的な欠陥を見つけ出したり、新しいインサイトを得たりすることができます。

もちろん、誰もが十分なリソースでプロトタイプテストを行えるわけではないでしょう。私たちも例外ではありませんでした。限られた人手と時間のなかで、どうすればテストができるのかを考えなければなりませんでした。  

GORIL+Prototype+Japanese.png

3.限られたリソースで、とにかく早く試せる方法を探る

「GORIL」はプロダクトへ音声認識技術を導入することを決めました。技術的なハードルは高く、完成形に近いプロトタイプ制作には、多くの人手と時間が必要でした。

そこで、プロトタイプを完成させることを目指すのではなく、とにかく早くマンツーマンのレッスンを再現して仮説を検証するためには、どうすればいいのかを考えました。

結果的に、ネイティブバイリンガルだったプログラムマネージャーが先生になって英語のマンツーマンレッスンを行い、最初のテストを実施しました。とにかく早く試せる一番良い方法でした。

私たちは、リサーチを元にした発音の方法論を書いたスライドをいくつか用意し授業を始めました。すると、1週間で「GORIL」開発の前進に繋がるユーザーのインサイトを数多く得ることができました。

ユーザーの体験、動機、ペインポイントを向き合って話しながら理解することで、私たちのプロダクト開発の方向性は明確になりました。

これは、Moonが大切にしている考え方の一つ「Experiment Fast(とにかく早く・とにかく試す)」を実践し、リソースの制約があるなかで仮説検証する方法を学んだ実例です。

「GORIL」の進捗状況は、Moon Creative Labのウェブサイトで確認できます。

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