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新規事業のデザインを体験|ピッチに向けたキックオフイベントをレポート

2023/02/15

2022年11月28日、Moon Creative Labの東京スタジオで、新規事業アイデアのピッチイベントに向けたキックオフが開催されました。会場には事業創出を志す三井物産社員約40名が集まり、ピッチに関するレクチャーやビジネスデザインのワークショップを体験。グループワークで議論をしながら交流を深めました。

目次

  1. ピッチに向けたキックオフとは?
  2. 心に刺さるピッチの作り方
  3. デザイン思考で問題を定義するワークショップ
  4. 懇親会でスタートアップへの熱意をシェア

1.ピッチに向けたキックオフとは?

Moon Creative Lab(以下、Moon)は、三井物産およびグループ社員から新しい事業をつくり出すことを目的に設立されたベンチャースタジオです。

アイデアのある三井物産社員は、Moonが開催するピッチイベントに参加してビジネスアイデアをプレゼンし、これを通過するとMoonへ出向して起業家となり、さまざまなサポートを受けながら事業創出に取り組みます。この日のイベントは、23年2月開催のピッチに向けたキックオフで、その準備に役立つプログラムで構成されていました。

具体的には、事業創出をサポートするMoonの説明や、心に刺さるピッチの作り方の解説、デザイン思考を使ったアイデアの洗練を体験するワークショップです。

2.心に刺さるピッチの作り方

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Moon Creative LabのHead of growth・高田智之が「心に刺さるピッチの作り方」を解説

新しいアイデアを実現するためには、投資を受けられるよう説得力のあるピッチを行う必要があります。そのため、イベントの序盤にMoonのHead of growth・高田智之が「心に刺さるピッチの作り方」について解説。ポイントとして、下記の6つの要素を紹介しました。

  1. シンプル
  2. 予想外
  3. 具体的
  4. 信頼度
  5. 感情的
  6. ストーリー

起業家は自身のアイデアを、一行でシンプルに説明できるようにしておくことが重要です。そのためには、たとえば「自宅に来て子育てをサポートしてくれるウーバー」というように、誰もが知っているサービスや商品の機能で例えることで、わかりやすく伝えることができます。

また、説明の内容を具体的にするために、色、香り、味、音、温度、など五感を用いた表現を盛り込む方法や、予想外の情報を盛り込み脳をびっくりさせること、信頼度を担保する研究などに関する言及を盛り込むこと、自分の体験を他者に伝えて感情を伝えること、アイデアをストーリー仕立てで語ること、などの重要性が解説されました。

3.デザイン思考で問題を定義するワークショップ

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ポストイットを使用したブレーンストーミングの様子

90分間のワークショップは、本来長期間かけて行う内容を凝縮した特別プログラム。Moonの事業創出の一部として、課題やビジョンの設定をいくつかのブレーンストーミングを経て行い、調査の準備を進める4つのプロセスを体験しました。

  1. ペインポイントマッピング
  2. ユーザーエクスプロレーション
  3. バイアスチェック
  4. リサーチに向けた準備

はじめは、課題や問題そのものだけでなく、なぜ自分たちがやるべきなのか?だれにどのような影響を与えられるか?といった動機を明確にすることから始めます。ニーズはなにか?という一つの問いも、下記のようにさまざまな視点から疑問を投げかけることでより具体化が進みます。

  • ニーズはなにか?
  • そのなかで満たされていないニーズはどれか?
  • 自覚していないけど言われたら気がつくニーズはあるか?

疑問を洗い出し、課題やビジョンを明確化することは、チームのモチベーション向上やピッチの説明力にもつながります。

ユーザーがどんなことに困っているかを洗い出すペインポイントマッピングを通じて課題を特定できたら、どれくらいの数の人が困っているのかなど、市場のデータを調べて実現可能性を検討するほか、対象となるユーザーがどんな人なのか、その周りにはどんな人がいるのか、といった具体化を進めます。

ブレーンストーミングは質より量が重要です。アイデアの良し悪しはすぐに判断せず、さまざまな視点で思い浮かぶことを可視化することが重要になるほか、バイアスがないかを疑いながら仮説や疑問をマッピングすることも必要になります。

アイデアを洗い出した後は、これまでの成果をもとにビジョンを明確化し、ストーリーを組み立てながら、どのような仮説検証が必要になるかを検討して、次の段階であるリサーチのための準備を進めていきます。

※デザインリサーチの目的や手法はこちらの記事で詳しく解説しています。

4.懇親会でスタートアップへの熱意をシェア

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ワークショップ後にMoon・東京スタジオで行われた懇親会の様子

イベントには、すでにビジネスアイデアを持っている方だけでなく、Moonやデザイン思考に興味を持っている方々も参加。海外での業務経験が豊富な方から入社1年目の方まで、幅広い参加者が集まりました。ワークショップが終わった後には、Moonのスタッフとともに懇親会でさまざまな意見交換が行われました。

Moon Creative Labは、新しいビジネスアイデアに光を当てるためのイベント「ILLUMINATE」のピッチへ参加する新規事業アイデアの持ち主を募集し、その事業創出のサポートを行っています。現在進行中のベンチャーや、新たにインキュベートされることになったアイデアについては、Moonのホームページ内「ベンチャーページ」にて随時お知らせしていきます。

 

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